勉強のヤル気がでなくなった場合、次の2つの異なる原因が考えられます。
原因①:脳機能が全般的に働きにくくなっており、ボウっとしている状態。
原因②:脳機能の一部が過剰に刺激を受け、暴走して焦燥感を生む。
アプリを使えば、両者の判別が可能です。
勉強のヤル気が急に出なくなった場合に、大きく、次の2つの原因が考えられます。
1.脳機能が全般的に働きにくくなっており、ボウっとしている状態になっている。
2.脳機能の一部が過剰に刺激を受け、暴走するような形で焦燥感などを生み出してる。
注意しなければならないのは、上記の1と2では、脳の中で起こっている現象が、いわば正反対だということです。
ですから、どちらのタイプに属するヤル気の低下なのか、正しく見極めないと、適切な対策は取れません。
それどころか、ヤル気を回復させようと思って行った対策が、逆効果になってしまって、症状が悪化することも多いのです。
まずは、1のタイプか、2のタイプか、現状を正しく診断しましょう。
早合点してほしくないのですが、ボウっとしているか、焦燥感なのか、自分自身の感覚で正確に把握できると思ったら、大間違いです。
受験生の場合、本当はボウっとしていてヤル気が出なくなっていても、勉強が進まなくなっているので、「このままでは落ちてしまう・・・」と不安になり、焦燥感に似た気分にもなっているものです。
逆に、焦燥感が原因でヤル気が出なくなっていても、問題を解くときに、頭が回らない感覚はあるので、ボウっとしているのだと自分では感じることが少なくなりません。
当院では、医療用の検査装置を使用して、どちらのタイプに属するのか、診断を行っています。
その際、受験生本人に、「自分では、どちらのタイプだと思う?」と尋ねると、検査結果と逆の答えをする人が、数多くいます。
自分の直感に頼って決めつけるのは、とても危険です。
試験運用をしていた無料版は終了いたしました。
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では、勉強のヤル気が低下した本当の原因は、どうやればわかるのでしょうか?
おすすめするのは、無料の「受験ストレス判定アプリ」を使って、まずはお手軽にスマホで、ご自分のストレスの状態を測定してみることです。
このアプリは、私の監修で誕生したもので、90秒間、指先のヘモグロビンの濃度変化を測定することで、受験ストレスの程度を判定するものです。
もちろん、その名の通り、一般的な受験ストレスの判定にも使えますが、使い方を工夫すると、勉強のヤル気が低下した原因を突き止めるという、まったく別の用途にも使えます。
その方法について、簡単にご紹介しましょう。
・一般的な「受験ストレス判定アプリ」の利用方法は、こちらをご参照ください。 ⇒ クリック!
・受験不眠の対策にアプリを使用する方法については、こちらをご参照ください。 ⇒ クリック!
・勉強の集中力の測定にアプリを使用する方法については、こちらをご参照ください。 ⇒ クリック!
通常の受験ストレスの判定は、休憩中に測定するのですが、ヤル気の低下の原因をアプリで診断する場合は、気力を振り絞って15分間、勉強を続けてください。
勉強のヤル気が出ない原因を知るには、脳を勉強している状態にしないと、測定しようがないからです。
とにかく、ムリムリでいいので、勉強をするのです。
15分、たったところで、勉強を続けながら、利き手と反対の指を使って、アプリの指示通り、測定してください。
その結果、表示される「メンタル偏差値」と「判定」で、ヤル気が出ない原因がある程度は、つかめます。
【診断】
メンタル偏差値が50より高く、A判定がB判定の場合
⇒ 原因①:脳機能が全般的に働きにくくなっており、ボウっとしている状態
メンタル偏差値が50より低く、D判定がE判定の場合
⇒ 原因②:脳機能の一部が過剰に刺激を受け、暴走するような形で焦燥感などを生み出してる
このスマホのアプリは、「ローレンツプロット法」という分析手法で、指を流れる血流の揺らぎのパターンを解析し、受験ストレスの程度を判定するものです。
休憩中に測定すれば、アプリに画面に表示されているように、A判定は最も余力がある状態で、E判定は最も受験ストレスが高まっている状態だと診断できます。
しかし、ヤル気が出ないにもかかわらず、無理に勉強を続けている状態で測定すると、同じ「ローレンツプロット法」の結果を、脳機能の活動状態の指標として用いることができることがわかっています。
特に重要なのは、本来の目的通り、休憩中に測定してA判定がでれば、余力があってよかったということになるのですが、無理に勉強しているときにA判定が出てしまったら、それば、脳が休憩中にノンビリしているのと、同じ状態になっているということです。
受験勉強にとって、望ましい状態ではありません。
もちろん、こちらのクリニックで使用している医療用の検査機器とは違い、スマホを使った簡易測定ですので、計るたびに、数値が変動することは、致し方ないことです。
何度か測定を繰り返し、平均値を取って評価してください。
勉強のヤル気を取り戻す望ましい対策は、原因①と原因②では、まったく異なります。
原因①(A判定・B判定):脳機能が全般的に働きにくくなっており、ボウっとしている状態
対策 ⇒
・心拍数がしっかり上がる激しい運動(無酸素運動)
・朝方の生活に変える
・音読の勉強を取り入れる
・他人と話をする
原因②(D判定・E判定):脳機能の一部が過剰に刺激を受けて暴走し、焦燥感などを生み出す
対策 ⇒
・ジョギングや散歩など緩やかな運動(有酸素運動)
・睡眠時間を増やす
・ノートに図示するなど、頭だけで考えず、手を動かす勉強に変える
・ぬるめのお風呂にゆっくり入る。
以上の対策をとっても、受験勉強のヤル気が回復しない場合は、受験期のうつ症状、「受験うつ」に陥っている心配があります。
非科学的な精神論を振りかざして、無理に勉強を続けようとすると、やがて激しい抑うつ症状があらわれ、志望校への合格どころか、ヤル気が二度と戻らず、人生を棒に振ってしまう場合もあります。
受験生が極度に勉強のヤル気が消失したケースでは、脳の奥深いところに存在している扁桃体が暴走し、逆に左側の背外側前頭前野と呼ばれる部分が機能不全を起こしていることが多いのです。
磁気刺激治療によって脳の不調を治すと、早期にヤル気が回復し、思考力や記憶力も高まるので、成績もアップします。
できるだけ早く、専門の医療機関を受診することを、強くおすすめします。