【このページの要点!】
①「受験不安」の暴走によって脳内の扁桃体が過剰に刺激を受けるため、脳機能が低下してしまう!
②集中力、ヤル気、思考力などが低下するが、特に応用問題を得能力が壊滅的なダメージを受ける!
③過剰な「受験不安」の原因が、大うつ病性障害や双極性性障害、それに気分変調性障害など、メンタル面の疾患である場合も多い!
④正常な「受験不安」と異常な「受験不安」の境界線がわかるセルフチェックがある!
⑤脳機能の検査を行って問題の本質を突き止めれば、簡単に「受験不安」の問題が解決し、志望校への合格に直結する場合もある!
受験に対して過剰な不安感を持つことは、合格を勝ち取る上で致命的となるダメージを脳機能に与えます。
「不安で受験勉強に集中できない」と自覚している受験生は多いのですが、問題はそれだけに留まりません。
最も心配なのは、脳機能そのものの低下なのです。
人間は不安を感じると、脳内にある扁桃体という部分が過剰に刺激を受けます。
その結果、前頭前野の機能に抑制がかけられるため、自由闊達に物事を考える機能を低下させてしまうのです。
脳の前頭前野の機能が低下すると、集中力の低下、ヤル気の低下、思考力の低下など、受験にとっては困る症状が次々と現れます。
その中でも、特に大きなダメージを受けるのが、応用問題が致命的に解けなくなることです。
実は、安感が膨張して扁桃体が暴走すると、特に応用問題を解く能力が壊滅的な影響を受けるのです。
現在の親の世代が受験生だった頃とは異なり、現在の入試は、応用問題を解く知恵そのものを問う設問が劇的に増加しています。
もし、不安の暴走が認められたら、現在の入試制度の元では、合格に対して黄色信号、あるいは赤信号が点灯していると考えるべきです。
不安を上手にコントロールしない限り、合格は手に入らないと考えるべきです。
うつ病になってしまった受験生は、例外なく膨張した不安感に苦しみます。
受験不安のコントロールを目的に当院を受診されたことがキッカケで「大うつ病性障害」や「双極性性障害」、「気分変調性障害」など、いわゆるうつ病が見つかったケースも少なくありません。
もちろん、この場合は、すみやかに適切な治療を施すことが必要です。
また、仮に、うつ病の診断基準は満たさなかったとしても、膨張した不安に苦しむ受験生の多くが、うつ病に類似した状態に脳機能が陥っています。
この場合も、確実に合格を手にするためには、脳機能が抱える問題点に対し「受験うつ」としてうつ病に準じた対処が求められます。
心の底から沸き上がってくる不安感は、いわば脳が発するSOSサインです。
大切なSOSサインを見逃してしまったら、受験生を救出することは永久に不可能です。
対処が必要な不安と、そうではない不安の見極めは、とても重要です。
多くの受験生やご家族は、「受験生なんて、不安なのが当たり前だ」と不安の暴走を甘く見てしまうようです。
もちろん、正常な「受験不安」は、勉強を促してくれるのでプラスに作用します。
ただし、その背後には、「受験うつ病」による不安や不合格に直結する危険な「受験不安」が潜んでいる場合が多いのです。
以下に、見逃してはいけない危険な症状のリストを示しておきます。
受験生やご家族の方は、該当する項目がないか、チェックしてください。
以下の症状が、2週間以上続く場合は、脳機能のSOSサインとして、適切な対処が必要な危険な「受験不安」です。
まずは、受験勉強に関する脳機能について、専門の検査をお受けになることをおすすめします。
① 各科目や各分野が次々に不安になり、勉強の内容をコロコロと変えてしまって、結果として受験勉強がはかどらない。
② 覚えたはずなのに忘れるような気がして、同じことを何度も繰り返し勉強してしまい、受験勉強がはかどらない。
③ 教科書を読んでいるとき、不安で集中できず、前のページに何が書かれたいたかも思い出せないこともある。
④ 以前は解けたはずの問題が不安感のために解けなくなってしまう、あるいは、覚えているはずのことまで思い出せなくなる。
⑤ 本当は家族のことを大切に思っているのに、受験に対する不安から、悪態をついたり、わめいたり、場合によっては暴力を振るったりしてしまう。
この他、入眠困難(寝付きが悪い)、中途覚醒(夜中に目が覚める)、早朝覚醒(十分に睡眠がとれていないのに目が覚める)といった症状も見逃してはいけません。
当院では、まず、受験に特化した光トポグラフィー検査を行い、「受験不安」を感じる場合、脳のどの領域がどのような活動をしているのが、性格にデータ化します。
それをもとに、「受験不安」の本質的な原因を、脳機能医学の面から解明します。
さらに、必要があれば、磁気刺激治療によって、機能不全を起こしている脳の領域の活動を正常化させるとともに、脳機能にピッタリ合った受験勉強の方法をデザインします。
たとえば、当院では、以下の項目を実践することで、不安のコントロール能力を向上させ、志望校に合格させた成功例があります。
【ケース①】1週間、同じ科目の同じ分野ばかりを勉強することで、不安のコントロール能力と集中力が改善し、志望校に合格!
これは、いうまでもなく、一般的には絶対にやってはいけない勉強法です。
99%の受験生には、決してプラスになることはありません。
しかし、この受験生については、認知機能やメンタル面の検査の結果、特殊な問題を抱えていることがハッキリとデータとして突き止めることができたので、あえて、こうした対処をとっていただいたのです。
この方の場合は、脳内で勉強の内容を切り替えるために不可欠な機能が選択的に低下していました。
そこで、まずは、同じ分野の勉強だけを、1週間、続けていただいたのです。
こうして、集中力を先に回復させ、その後、同じ科目の違う分野の勉強に進み、さらに脳を順応させたうえで、違う科目の勉強へと進んでもらいました。
大切なのは、脳の状態にピッタリ合った勉強の方法を、脳の状態にピッタリ合った手順で行うことです。
そのためには、精神論はもちろん、一般的な勉強法のセオリーに縛られることもいけません。
まずは、受験に特化した光トポグラフィー検査をお受けいただき、脳の状態を正しく把握することから始めてください。