こちらの本の中から、内容の一部を抜粋してご紹介します。
■麻布中からの挑戦状
本章では、さまざまな有名中学の過去問を解きながら、中学受験の本質に触れることにしましょう。
過去問は「結構、楽しめるものだな」と驚かれると思います。
中学受験を経験してない人ほど気づいていないことですが、中学受験は面白い問題が目白押しです。
前述したように、入試問題には「こんな子に入学してほしい」「こんなふうに生活して勉強している子に入ってほしい」という各中学からのメッセージが込められています。
過去問を解きながら、そのメッセージを読み解くことが最も大事なことです。
「メッセージってなんなの??」
この時点では疑問符がついて当然ですが、本章を読み進めながら徐々にわかってきますからご安心ください。
では早速、見ていくことにしましょう。
まずは、麻布中学の過去問からです。
問7
右図は、99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」です。
この「ドラえもん」がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。
それはなぜですか。理由を答えなさい。
この問題は、私を含め、受験に携わる専門家の間で大きな反響を呼びました。
中学受験に「ドラえもん」が登場するなどということは、異例中の異例だからです。
これを単なる話題作りの出題だと指摘する学習塾もありましたが、過去問の分析が極めて甘いと思います。
なぜ麻布中はドラえもんを登場させたのか?
その意図を読み取るには、実はその前の問6までの問題を分析する必要があるのです。
この出題は、練りに練られた良問であることがわかります。
同時に、この問題が塾と受験生の親に対する“麻布中からの挑戦状”だということもわかるのです。
これに気づいた家庭とそうでない家庭では、合格率に大きな格差が生まれると断言します。
どうして麻布中からの挑戦状だといえるのかを、出題者がこの問題に託したメッセージを詳しく説明しましょう。
◎受験の神様が教える難関中学合格の「親力」
灘中→東大→東大大学院→国家公務員試験一種2年連続合格→NHKアナウンサー試験→医師国家試験→政策秘担当書資格→衆院議員公設第一秘書→東大大学院医学博士取得と、名だたる難関試験をすべてストレートで合格した"受験の神様"。
東大赤門前にクリニックを構え、難関中学受験を目指す親子に学習指導し、
大手進学塾にもアドバイスする受験のエキスパートが、
これまでの中学受験本では語られてこなかった
目からウロコのメソッドを初公開します。