【螢雪時代】記憶力アップ③

板書の丸写しは、脳から記憶力を奪う危険な行為!


【このページの要点!】

 

①板書の丸写しをするのは、脳から記憶力を奪い取る危険な行為です!

 

②思考の伴わない記憶は、2週間以内に脳から消え去っていきます!

 

③記憶するときに脳内で精緻化リハーサルというプロセスを踏むと、将来、交通事故やアルツハイマー病にならない限り、一生消えない記憶になります。

 

④授業の内容について、「矢印メモ」を使って因果関係を明確にしながら、キーワードだけをがノートに取ることで、忘れない長期記憶に変換することができます!

 

⑤授業のその場で記憶してしまう「現行犯逮捕の暗記術」を行うと、勉強時間を増やさなくても飛躍的に記憶量が増えるので合格をもたらしてくれます!

 

 

東京大学本郷キャンパス赤門正面

本郷赤門前クリニック


旺文社「螢雪時代」では、過去10年間ほど、毎年3回ほど勉強法についての特集記事を担当しています。今回は巻頭の6ページにわたって、「吉田式・受験に勝つ”記憶力&思考力”強化塾」という特集記事を掲載していただきました。

 

多くのお問い合わせをいただき、ありがとうございます。

個別にお返事を出すのは困難で、申し訳ありません。

こちらでまとめて解説させていただきます!

 

弊院では、院長が、受験生お一人お一人の脳機能に合致した勉強法の指導を行っています。

ご検討ください。 ⇒ 『早期合格コース』


板書の丸写しは、脳から記憶力を奪い取る危険な行為!


先生は、黒板に向かってひたすら板書し、生徒はそれをひたすらノートに写す・・・。

 

これが日本の、昔からある一般的な授業のスタイルです。

 

 

私は、脳機能を扱う医者として、警告したいと思います。

 

こうした勉強のスタイルで、努力をすればするほど、脳は記憶力を低下させてしまうのです。

 

つまり、頑張れば頑張るほど、頭が悪くなっているということです。

 

 

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思考の伴わない記憶は、2週間以内に脳から消え去る!


確かに 、板書の丸写しをしただけでも、 その場では少しは覚えた気になります。

 

しかし、脳科学的には、それは脳の海馬という部分に一時的に生じる「短期記憶」に過ぎません。

 

これを長期記憶に変換しない限り、そのままでは、2週間以内に記憶は脳から完全に消え去ってしまうことが、研究で実証されています。

 

 

板書の丸写しが怖いのは 、長期記憶に極めて変換されにくいということです。

 

最大の原因は、写している最中に、思考力をほとんど使わないということです。

 

実際、思考が伴っていない 短期記憶は、ほとんど 長期記憶に変換されないという研究が発表されているのです。

 

 

板書は、後から、友達のノートをスマホで撮影させてもらえば十分です。

 

自分の手ですべて丸写しするという愚かな行為は、ただちにやめましょう。

 

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授業の内容を要約してノートに取れば、長期記憶に変換される!


最も長期記憶に変換されやすいのは、授業中に、その内容を自分のアタマで考え、要約をノートに書くことです。

 

この場合は、思考力を使って内容を理解しなければなりません。

 

 

思考力を伴いながら暗記するため、脳内で「精緻化リハーサル」と呼ばれる働きが行われます。

 

これによって、一生にわたって忘れることがないと言われる「長期記憶」に最も変換されやすいのです。

 

 

つまり、授業内容を自分で要約してノートに書くというのは、理屈の上では、とても効率の良い記憶法だといえます。

 

だから、10年前までは、受験生に「要約してノートを取りましょう!」と指導していました。

 

でも、現在は、そんな指導はしていません。

 

 

なぜか?

 

それは、いざ、要約しようと思っても、瞬時にはできないという受験生が大半だからです。

 

現在では、誰でも簡単に脳内で精緻化リハーサルができる「矢印メモ」をおすすめしています。

 

 

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「矢印メモ」は誰でも簡単に精緻化リハーサルができる!


クリニックで多くの受験生に指導した経験を踏まえていうと、いきなり授業中に受験生が自分の力だけで要約を行うというのは、ほぼ不可能です。

 

要約のメモが書けたとしても、初心者の場合、ある程度は時間がかかるので、書けた段階で授業は先に進んでしまっている・・・というのが、たいていのパターンです。

 

 

そこでおすすめしたいのが、もっと簡単に脳内で精緻化リハーサルができる「矢印メモ」です。

 

まず、板書の中で、自分が大事だと思っているキーワードだけを抜き出してノートに書きます。

 

さらに、キーワードとキーワードの間に、両者がどのような関係にあるのか、矢印を引いて示すのです。

 

 

例えば、「⇒」は、因果関係を示す、時系列を示す、主語と述語の関係も示します。

 

また、「⇔」は、対比関係、反対の意味、敵対関係などを表します。

 

 

耳で聞いた情報の中で、重要な情報を要約するのは、極めて高度なことで、難しいのは当然です。

 

しかし、板書の中で、大事なことだけを抜き書きするのは、はるかに簡単です。

 

さらに、そこに矢印をつけるくらいだったら、誰でもなんなくできます。

 

 

これなら、誰でも簡単に実践できますが、矢印を付ける段階で思考力を使います。

 

だから、脳内では、自動的に精緻化リハーサルが行われているわけです。

 

もちろん、長期記憶に変換される割合が大幅にアップしてくれるので、志望校への合格にとても役立ちます。

 

 

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その場で記憶する「現行犯逮捕の暗記術」が合格をもたらす!


もちろん「矢印メモ」だと、 板書全体を書き写すよりも書く量が少なくて済むので、時間が余ります。

 

その時間こそ、暗記の絶好のチャンスなんです!

 

余った時間を利用して、その場でしっかりと記憶にとどめるように努力をするのです。

 

 

警察では、犯人を捕まえるには現行犯が一番だと言います。

 

記憶もまったく同じです。

 

習ったその場で覚えると、海馬の隣にある扁桃体という部分が反応し、記憶の定着率が飛躍的に高まることがわかっています。

 

 

このように、板書を隅から隅まで丸写しをするのを止めて、要点の矢印メモだけをその場で覚える「現行犯逮捕の暗記術」を心がければ、思考力で要点を絞る効果と、扁桃体の効果と、ダブルで記憶力をアップさせてくれます。

 

 

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あなたは大丈夫?「受験ストレス性記憶障害」


「矢印メモ」は、脳が健やかに機能している場合、ほぼ受験生の全員が記憶力を大幅に高めることができます。

 

ただし、受験ストレスによって脳の機能が低下している場合は、「受験ストレス性記憶障害」に陥っているケースが多く、これに対する対策も必要です。

 

こちらは、「受験ストレス性記憶障害」についての解説の要点です。

 

 

 勉強しても記憶に残らない、暗記しても数日で忘れてしまうという方は、「受験ストレス性記憶障害」の危険性があります。

 

 「ストレス性記憶障害(Stress-induced Memory Impairment)」とは、脳内の海馬や前頭前野が精神的なストレスにで障害を受け、記憶力が著しく低下する症状を指します。

 

 受験勉強のストレスでコルチゾールというストレスホルモンが増加し、海馬の神経細胞にダメージを与えるため、記憶を作り出す「記銘(Memorization)」ができなくなってしまいます。

 

 精神的なストレスが高まると前頭前野の機能が抑制され、記憶を思い出す想起(Retrieval)ができなくなってしまいます。

 

 受験ストレス性記憶障害は、入試が近づくとストレスが増すため症状が悪化し、入試の当日に症状が極大化します。

 

 最新の治療方法により、受験ストレス性記憶障害から回復し、志望校に合格される方が多数でています。

 

「受験ストレス性記憶障害」についての詳しい解説は、こちらのページをご参照ください。


脳の活動を測定すれば、理想の記憶法が見つかる!


板書を止めるというのは、受験生のほぼ全員にとって役立つことです。

 

ただし、脳の活動については、受験生のお一人お一人、遺伝的に異なることも明らかになってきました。

 

理想的には、ご自分の脳機能にピッタリ合った方法で記憶するのがベストです。

 

 

そのために、とても役立つのが、脳機能に特化した光トポグラフィー検査です。

 

人体にまったく安全な近赤外光を使って、その瞬間、その瞬間、脳のどの部分がどのように機能しているのか、グラフとして表示されるのです。

 

 

なぜだが、最近、なかなか暗記できなくなってきた・・・。

 

暗記しても、次から次へと忘れるようになった・・・。

 

そんな自覚症状がある方は、ぜひとも、受験に特化した光トポグラフィー検査をお受けになることをおすすめします。

 

記憶力の問題点が脳のエリアごとに浮き彫りになり、そのデータを元に、記憶力を倍増させて、2ランクほど偏差値の高い大学への合格を目指すのが、記憶力アップ特別診療です。

 

現状よりも高い偏差値の大学に合格したいという方は、ぜひ、ご検討ください!

 

 

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