このページの要点は?
✓ 英語や国語の勉強を一工夫すれば、脳内でイライラや落ち込みなど、ストレスの症状を緩和させることができます。学力アップにも役立つので、受験生には一石二鳥です。
✓ イライラしたり落ち込んだりしているときは、脳のバックグラウンドの機能により無意識下でネガティブなことを考え続けています。これは、英語や国語の課題文を読むことで遮断できます。
✓ 課題文が少し平易な文章となっている問題を選んで解くようにすると、心をポジティブに保つのに役立ちます!そのぶん、制限時間を短くすれば、速く読んで解答する訓練になるので、受験勉強の無駄にもなりません。
東京大学本郷キャンパス赤門正面
本郷赤門前クリニック
受験ストレスで、ふさぎ込みがちな子どもの脳をポジティブに切り替えるには、やっぱり、ゲームとスマホしかない・・・。
そう思い込んでいる人も少なくありませんが、それは大間違いです。
ゲームやスマホをやっている最中は、確かに気は紛れているかもしれませんが、根本的には逆効果です。
それが証拠に、「ゲームを楽しんだから、次はバリバリ勉強しよう!」と、前向きに頑張る子どもは、ほぼ皆無ですね。
心を前向きにするのに、とても効果があるのが、実は英語と国語の勉強なのです。
意外に思われる方が多いでしょうが、勉強のやり方を一工夫するだけで、ストレス耐性が高まることがわかっています。
ストレス対策と学力アップと、両方を一度に手に入れられるので、まさしく一石二鳥なのです。
とはいっても、 もちろん、闇雲に勉強したって、心はポジティブにはなりません。
すべての薬に副作用があるように、国語と英語の勉強も、やり方を間違えると、むしろ、ストレスがさらに悪化するという負の側面を持つこともわかっています。
これからご紹介する、一定の条件を満たす形で英語と国語の勉強をしなければ、脳内でストレスが緩和され、心が前向きになる効果は得られないのです。
どうして、脳にはそのような性質があるのか・・・。
具体的には、英語と国語の勉強を、どのように行えばいいのか・・・。
わかりやすく解説していきましょう!
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イギリスのサセックス大学のグループが実験を行ったところ、
読書は、ストレスを抑える力がとても強力で、しかも、その効果が極めて早く生じるというデータが得られました。
誤解してほしくないのですが、読書の内容が楽しくて気が紛れる・・・といった、誰でも想像がつく当たり前のことを言っているのではありません。
人間の脳による情報処理の性質が持つユニークな現象が起きることが、読書でストレスが抑えられる原因なのです。
実は、私達の脳は、入試に落ちることなど、具体的に嫌なことを考えていない瞬間であっても、脳の無意識の領域では、考えるのとよく似た現象が起きていることがわかっています。
これがストレスを生み出す元凶となっているのです。
スマホで何かのアプリを使っているときに、バックグラウンドで、別のアプリが起動し続けているって、よくありますよね。
脳も、これと同じことが起こっていて、その悪影響で、気分が落ち込んだり、イライラしたりするわけです。
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この脳のバックグラウンドで起こる悪影響をブロックする作用があるのが、実は読書なのです。
読書をしているときは、脳は活字を目で追って、それを意味に変換し、さらに全体の文脈を理解しようとします。
読書というのは、脳の幅広い機能を多段階で使用することで成り立っている作業なのです。
このため、読書をしているときには、無意識のうちに、脳は様々な機能を動員し、良い意味でそれに精一杯になっています。
だから、バックグラウンドの作用でおこる憂鬱やイライラを遮断してくれるわけです。
もちろん、受験勉強の合間の休憩時間に、気晴らしとして大好きな本を読むというのは、ストレス対策として当然、有効です。
ただ、忙しい受験生にとっては、長い時間のかかる読書は、決して休憩の効率が高い休み方ではありません。
そこで、弊院がおすすめしているのが、国語と英語の課題文を読むということです。
脳のバックグラウンドで起こる憂鬱やイライラを抑える効果自体は、読書の内容に関わらず生じる現象です。
しかも、サセックス大学の実験データによれば、文章を読み始めて、わずか6分でこうした効果が表れています。
ですから、工夫次第では、国語や英語の問題を解くときに課題文を読む場合でも、ストレスを緩和させる効果を得ることが可能になるわけです。
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ただし、ストレスを緩和させる上で、大事な注意点があります。
英語でも国語でも、難解な課題文を読むときは、脳が猛烈に疲労します。
これによって、メンタル面にも悪影響が及び、憂鬱やイライラが悪化してしまいます。
受験ストレスなどで気分が晴れないときは、課題文が簡単に理解できる問題に絞って解くようにしましょう。
それでは勉強にならないではないか・・・と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
たとえ課題文が簡単な文章であっても、制限時間を短くすれば、いくらでも難しい問題になります。
実際、楽ラク満点が取れる問題でも、制限時間を半分にしたら、簡単に正解が出せるなんてことはありません。
取り組む課題文は、少し簡単な文章を選び、そのぶん、制限時間で難易度を調節してください。
ただし、大問を1問、解き終わったら、しっかり休憩を取ることが必要です。
ストレス対策には、オンとオフの切り替えが、とりわけ重要です。
また、近年、大学受験の英語については、難解な文章を時間をかけて読み込むのではなく、
平易な長文を短時間で読みこなす能力が重視されています。
なぜかというと、ITの発達で、こうした能力が実務で不可欠になってきたからです。
こうした傾向は、国語の現代文でも見られます。
つまり、簡単な文章を速く読み取る訓練を行うのは、ストレス対策だけでなく、受験のトレンドに合致した対策でもあるのです。
この点でも、実行する値打ちはあると思います。
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また、文章の内容自体が心理に及ぼす影響も、決して小さくありません。
落ち込んで、心がふさぎ込んでいるときは、ハッピーエンドの物語文やラブロマンスなど、ポジティブな内容の課題文を選んだほうが効果的です。
といっても、課題文の内容は、実際に解いてみないとわかりません。
そこで、私のクリニックでは、受験生が問題を解く前に、親御さんに、課題文がポジティブな内容である問題を選んでいただくよう指導しています。
「私、もう英語は忘れちゃった!!」というお母様は多いのですが、心配は無用です。
答えを見れば、課題文がどのような文章なのか、誰だって一瞬でわかります。
ぜひ、受験生のお子さんに協力してあげてください。
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こちらの動画も参考になるので、見てください!
当院では、脳の認知機能の検査を行い、メンタル面の安定化や、集中力のアップに役立つ勉強のやり方を、お一人お一人の脳の状態に合わせて処方しています。
受験ストレスといっても、脳の状態は、受験生によって異なるため、ベストの解決策も異なるのです。
ただし、このページでご紹介した方法は、ストレス症状が軽い受験生に限ると、実践してよくないというケースは、ほぼ皆無です。
実際、ご紹介した方法で約70%にプラスの効果が生じています。
一方、症状の比較的重い「受験うつ」や、受験に特化した光トポグラフィー検査で、いくつかの特徴が見られた受験生については、他の方法が必要だということがわかっています。
人間の脳は、お一人お一人、遺伝的背景が異なり、働き方が異なっています。
症状を早期に解決し、志望校への合格を最短距離で手に入れるには、脳科学やメンタル医学に基づいた検査と、その結果に合致した対策が必要です。
ぜひ、当院にお気軽にお問い合わせください。
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