このページの要点は?
✓ 「朝、起きるのが、めんどくさい!」、「学校に行くのが、めんどくさい!」、「勉強するのは、もっと、めんどくさい!」などと、受験生が「めんどくさい」という言葉を頻繁に口にするようになったら、脳の働きに何らかの障害が生じている可能性があります。
✓ そのうち最も懸念されるのが、受験期のうつ症状「受験うつ」です。
✓ 子どもの言葉に注意深く耳を傾けると、単なる怠惰なのか、それとも「受験うつ」の兆候なのか、ある程度は見極めがつきます!
✓ 「おはようの挨拶がめんどくさい!」「親しい友だちとの会話がめんどくさい!」「お風呂に入るのも、着替えるのもめんどくさい!」は、メンタル医学の面では、特に危険な兆候だといえます。
✓ 脳科学に基づく検査によって、単なる怠惰のせいなのか、「受験うつ」の悪影響なのか、かなり正確に区別が付きます。また、どうすれば治すことができるのか、適切な対処の方法もわかります。
ポイント!
「受験うつ」の生徒さんの問診で、「どんな症状ですか?」と尋ねたら、
どんな答えが返ってくると思いますか。
医学部の教科書には、「心がふさぎ込む」とか「意欲がわかない」という答えが典型的だと書かれています。
でも、実際は、はっきりそのように口にする人は、決して多くはありません。
90%以上という圧倒的に多い答えが、「めんどくさい」ということです。
「朝、起きるのが、めんどくさい!」
「学校に行くのが、めんどくさい!」
「勉強するのは、もっと、めんどくさい!」
特にこの3つの「めんどくさい」は、「受験うつ」の生徒さんから、よく口にされることです。
医学的に言うと、主訴の第一位は、「めんどくさい」といってもいいでしょう。
受験生やそのご家族にも、このことをよく知っていただくために、こうした症状を「めんどうくさい症候群」と名付け、注意を促しています。
ポイント!
でも、普通の方の一般的な認識として、「めんどくさい」という訴えは、病気ではないと思われています。
だから、多くの「受験うつ」が、見過ごされてしまい、治療が遅れて、結果として浪人を繰り返すことになってしまうのです。
特に、大きな落とし穴になっているのが、世代間の言葉のギャップです。
「めんどくさい」という言葉の使い方が、今の受験生の世代と、親の世代では、まったく異なっているのです。
親の世代にとっては、「めんどくさい」は、単なる怠惰であることを示す言葉です。
だから、子どもが「めんどくさい」と言ったら、親としては、叱りつけて、曲がった根性を叩き直そうと考えるのが、当然の反応です。
ポイント!
でも、今の受験生の世代にとって、「めんどくさい」という言葉のニュアンスは、親の世代の受け止めとは、まったく異なっています。
「意欲がわかない・・・」
「心がふさぎ込む・・・」
「焦燥感がある・・・」
「倦怠感がある・・・」
これらは、見逃してはいけない「受験うつ」の重要な症状ですが、若い世代の方にとっては、すべて、「めんどくさい」という言葉に含まれています。
私は、「めんどくさい」は、清少納言の「いと、をかし」と同じだと、親御様に説明しています。
「をかし」は、平安時代、こっけいだ、変だ、興味深い、趣がある、美しい、愛らしい、すぐれている・・・と言った具合に、幅広い意味を持っていました。
古文の授業で、真っ先に教わることですね。
実際、枕草子では、情緒を伴う美的表現として、「をかし」が多用されています。
ポイント!
「をかし」が、具体的には、どういうことを意味しているのが、前後の文脈から読み取っていくのが、古文の入試問題では重要なポイントです。
まったく同じことが、受験生が口にする「めんどくさい」にも、当てはまるのです。
もちろん、受験生が「めんどくさい」という言葉を口に出したからといって、それがすべて「受験うつ」だというわけではありません。
単なる怠惰なのか、「受験うつ」の症状なのか、その見極めがとても重要なのです。
ポイント!
では、受験生が口にする「めんどくさい」の中で、どのようなケースが、「受験うつ」の可能性が高いのでしょうか。
典型例を3つ、ご紹介しておきましょう!
【チェックポイント1】
「おはよう」と挨拶するのがめんどくさい!
【チェックポイント2】
親しい友だちと会話するのがめんどくさい!
【チェックポイント3】
お風呂に入るのも、着替えるのもめんどくさい!
以上の3つのケースは、受験うつの可能性が高く、親御様には、見逃していただきたくないのです。
どうして受験うつの可能性が高いのか、簡単にご説明しておきましょう!
ポイント!
「おはよう」と、定型的な挨拶の言葉をかけるだけなら、脳が反射的に行う情報処理が中心なので、通常は面倒だとは感じません。
それさえ「めんどくさい」と感じるようになったら、脳の機能がかなり制約されているので、「受験うつ」の危険性が高いと言えます。
ポイント!
嫌っているクラスメートや、先生と会話するのがめんどくさいと感じるのは、生徒さんの年齢なら、心身ともに健康でも十分に起こりうることです。
しかし、親しい友だちとの会話さえ面倒だと感じるようになったら、それは脳の中で少なくともコミュニケーションを取るための中枢がうまく機能していないわけです。
「受験うつ」の可能性は、十分に考えられます。
ポイント!
うつ病が悪化すると、入浴や着替えが困難になるというのは、昔から知られている重要な徴候です。
入浴も着替えも、複雑な身体の動きを伴います。
脳は、うつ病になると、そのための筋肉のコントロールが困難になってしまうのです。
入浴や着替えを面倒に感じるのは、その前段階の兆候として決して見逃してはいけません。
ポイント!
ただし、以上の兆候は、あくまでも目安に過ぎず、これだけで決めつけるというのは危険です。
対策が必要な受験うつか、それとも単なる怠惰なのか、医学的に正しく見極めるためには、脳科学に基づく検査が必要です。
本当は「受験うつ」なのに、単なる怠惰だと勘違いして厳しく叱ると、症状はますます悪化します。
逆に、実は単なる怠惰なのに、「受験うつ」だと勘違いしてしまうと、これを言い訳にして怠惰はさらにひどくなります。
そうならないよう、グレーゾーンにあると感じたら、早めに検査をお受けになることをおすすめします。
検査の方法については、こちらをご参照ください。
ポイント!
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「5つの特別診療」とは、以下の5種類の特別診療の中から、受験パニックに関する検査データをもとに、志望校への合格に大きな効果が見込める専門の診療を選択して受けていただきます。
このうち、「①ヤル気アップ特別診療」は、文字通り、受験勉強に対する意欲の回復を専門に取り組む診療プログラムですが、同時に集中力が低下している場合も多く、併せて「③集中力アップ特別診療」もお受けになる方が多いようです。
詳しくは、こちらのページをご一読ください。
ポイント!
弊院では、以上に加え、カウンセリングによるCBT療法と磁気刺激治療を組み合わせて、極めて早期に「受験うつ」を治療し、志望校へ合格を勝ち取る専門のプログラムとして志望校への合格を目指します。
ぜひ、こちらの案内もご一読いただければと思います。
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