このページの要点は?
✓ 試験中に頭が真っ白になって問題が解けなくなる現象は、脳機能医学では「受験パニック(Exam Panic Attacks)」と呼ばれる症状です。
✓ 今まで心の問題だという側面が強調されていましたが、脳機能の不調が生み出す症状だということが最新研究で解明されました。
✓ 「緊張しやすい性格のためだ」と心の問題に矮小化しがちですが、これでは根本的な解決には結びつかず、不合格になるだけです!
✓ 「受験パニック」を気持ちの持ちようによって何とかしようとする方が多いのですが、逆にストレスで脳機能の不調がさらに悪化し、症状がより重くなる場合が多いことが、メンタル医学の研究で明らかになっています。
✓ 脳機能の医学に基づいた合格できる「受験パニック」の克服法を解説します!
受験パニック(Exam Panic Attacks)と呼ばれる症状があることをご存知でしょうか?
入学試験の真っ最中に舞い上がってしまい、
・頭が真っ白になる
・文章が読み取れなくなる
・解き方を考えられなくなる
・記憶したはずの知識が思い出せなくなる
などの症状が出ることで、不合格になってしまう受験生が、毎年、跡を絶ちません。
受験生や保護者にとっては深刻な問題ですが、これは日本に限ったことではありません。
メンタル医学が進んでいるアメリカでも重大なテーマになっており、最近、科学的な研究が大きな成果を生み出すようになりました。
こうした現象は「受験パニック(Exam Panic Attacks)」と呼ばれ、心理面の問題だと決めつけて矮小化することに大きな危険性があり、脳医学の面からの対処が必要だということが明らかになってきました。
また、「受験パニック」までは至らなくても、大半の生徒が、本試験ではメンタル面が不安定になってしまい、本来の実力を発揮できていないのが実情です。
あなたも、そのお一人かもしれません。
実は、大半の受験生が「受験パニックの予備群(Panic disorder preliminary group)」だと言えるのです。
逆にいえば、こうしたメンタル面のトラブルに関して対策をしっかり立てておけば、普段の学習の数百時間、場合によっては数千時間に相当する得点力のアップにつながるということです。
メリットは甚大ですので、受験生の方には、ぜひ、全員に関心を持っていただきたいと思います。
毎年、4月になると、学力があるにも関わらず、「受験パニック(Exam Panic Attacks)」を起こして志望校に落ちてしまった浪人生が、数多く当院を訪れます。
皆さんに共通しているのは、「受験パニック」を心の問題だと考え、自分の意志の力によって自分の気持ちを何とかしようと、あがいてしまったということです。
これは、脳医学の観点から言えば、最もやってはいけないことです。
アセる気持ちを力づくで落ち着けようとすればするほど、脳は余計にアセッてしまうように設計されているからです。
「受験パニック(Exam Panic Attacks)」は、脳が引き起こす脳機能の障害です。
精神論に基づいた非科学的なアドバイスに頼っても解決しません。
解決できるのは、脳機能の医学なのです。
具体的には、社交不安障害(Social Anxiety Disorder)やパニック障害(Panic Disorder)の治療に関するアメリカの研究など、医学的なエビデンスに基づき、科学的な対処が必要です。
その結果、大半の受験生が、本試験におけるメンタル面でのトラブルを未然に防ぎ、得点力を確実に発揮することで、高い合格率を実現できているのです。
「受験パニック(Exam Panic Attacks)」の治療には、もう一つ、決定的に重要なポイントがあります。
それは、合格できる脳機能に戻さなければ意味がないということです。
実は、間違った治療のために、脳機能が低下してしまって不合格になったという、かわいそうな受験生も、やはり毎年4月になると、私のクリニックに数多く訪れます。
私が「お薬手帳」を拝見させていただくと、その理由は、一目瞭然・・・。
それまで通院されていた病院で、大量の精神安定剤が処方されている場合が多いのです。
不安が強く、社会生活に支障をきたしていれば、精神安定剤を処方する・・・。
これは標準的な治療方法で、一般的な保険診療としては問題はないのかもしれません。
しかし、精神安定剤は、大脳の機能全体を鎮静化させることで、不安の暴走を防ぐものです。
大脳が生み出す問題を解く能力についても、同時に低下してしまうというのは、医学的には当然のことです。
強力な精神安定剤を服用すれば、確かに「受験パニック」は起こらず、穏やかな気分で試験を受けられます。
でも、問題はちっとも解けない・・・。
なのに、本人は薬の作用で問題が解けなくても不安を感じることはなく、気持ちよく試験を終える・・・。
もちろん、その後に控えているのは、不合格の通知だけです。
「受験パニック」の中には、抗うつ薬の一種であるSSRIなどの薬物で改善するタイプもあります。
これらは、精神安定剤とくらべれば、まだマシだというのが私の見解です。
しかし、大うつ病性障害(Major depressive disorder)の場合、SSRIは18歳未満の人には禁忌(原則として投与禁止)、24歳未満の人には慎重に投与することが求められています。
また、そもそも若年層には効果が低いという問題もあります。
さらに、ハッキリとした効果が表れるまで、長い期間がかかるという欠点もあります。
浪人を繰り返すと、将来、正社員として一流企業に就職することが困難となることを考えると、のんびり回復を待つというのは、あまりおすすめできないことです。
一方、一部の「受験パニック」は、βブロッカーという薬で治療できる場合があります。
ただし、それでも副作用がないというわけではありません。
そこで当院では、いきなり薬物を投与することは行わず、まず、以下に示す薬物に頼らない治療法を行います。
それでも治療効果が現れない場合のみ、薬物治療に移行する方針ですが、ほとんどの場合、薬物を使わなくても、十分な効果が現れます。
心臓呼吸法(Coherent Breathing )
脳の視床下部(Hypothalamus)の状態は、呼吸の影響を色濃く受けていると同時に、心臓の拍動の揺らぎと密接に関連していることが分かっています。
呼吸を調節することで、心拍の揺らぎをランダムな乱れからサインカーブの形状に近づけることができ、これによってメンタル面の暴走を防ぐ効果が得られます。
また、受験ストレスによる心のゆがみの改善にも役立ちます。
系統的脱感作療法(Systematic desensitization)
受験に対する考え方を制御することにより、試験場で最大の能力を発揮できるように改善できます。
こうした心理訓練は、従来、非科学的な精神論に基づいて行われることが多く、これが逆効果となって、かえって受験生の能力を低下させてしまう場合が少なくありませんでした。
しかし、最近の脳科学の進歩により、扁桃体を中心とした脳のメカニズムに合致した方法が開発され、アメリカを中心に大きな成果を上げています。
私のクリニックでも、こうした方法をいち早く取り入れ、日本の受験制度に合致した形で導入しています。
睡眠指導(Sleep management method)
メンタル面の不安定さは睡眠と深い関係があり、受験の直前期は就寝時間と起床時間のコントロールが受験パニックの回避に役立つことが分かっています。
また、脳機能の向上にも、質の高い睡眠を確実にとる必要があります。
そこで、学習カウンセリング協会が開発した受験生用睡眠ダイアリーを用いて、一人ひとりの生徒にピッタリあった受験に勝つための睡眠の取り方を指導します。
食事療法(Alimentary therapy)
脳は、食事によって得られる栄養素によって機能しており、本試験における脳の機能も食生活のあり方と深くつながっています。
特に、受験の直前期は普段とは異なる食生活が必要であり、そのための食事戦略を指導します。
磁気刺激治療(Transcranial Magnetic Stimulation)
頭の外側から磁気のパルスを当てることによって、脳機能を適切な働きに変える最新の治療法です。
薬はもちろん、ここまで解説してきた上記の治療法も、受験パニックの完全な克服までには、長い期間がかかるという問題がありますが、磁気刺激治療の場合は、非常に短い治療期間で効果が現れます。
さらに、脳が思考力を生み出す基礎となるワーキングメモリー(作業記憶)を高める作用も併せ持つため、「受験パニック」治るうえに、問題を解く能力も高まります。
このため、受験生にとっては、二重三重にメリットがあり、私のクリニックでは劇的な合格実績のアップにつながっています。
治療法の決定版だといえるでしょう。
何としても合格したいという受験生には、磁気刺激治療を基本にして、他の治療を副次的に行うようおすすめしています。
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さらに、2020年10月からは、上記に加え、5つの特別診療も受験パニックの治療プログラムに加えました。
以下の5種類の特別診療の中から、受験パニックに関する検査データをもとに、志望校への合格に大きな効果が見込める専門の診療を選択して受けていただきます。
受験パニックの場合は、思考力を生み出す脳内の前頭前野がフリーズしているような状態になっているケースが多く、「⑤思考力アップ特別診療」を併用することで、大幅な得点力アップが期待できます。
また、集中力のコントロールができなくなっている場合も多く、このようなケースでは「②集中力アップ特別診療」が効果的です。
また、受験パニックを起こしたときに、知っていることを思い出せなくなる、いわゆる「ど忘れ」をしてしまう受験生も多いのですが、このような場合は「④記憶力アップ特別診療」が大きな力を発揮します。
以下をクリックしていただけば、「5つの特別診療」に関する詳しい案内がご覧いただけます。
米国で大きな実績を残している磁気刺激治療とカウンセリングを併用。
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【関西地区限定コース】
・磁気刺激治療 ⇒ 大阪市内の提携クリニック
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