受験生の頭痛・めまい・不眠
原因は気象病?
志望校合格のための脳神経系の対策
受験生の皆さん、そして保護者の皆様へ。
最近、頭痛、めまい、不眠などの不快な症状に悩んでいませんか?
受験生の場合、その原因、実は学習量やプレッシャーだけではないかもしれません。
天候の変化によって症状が出ている可能性があるのです。
実は最近、受験生の間で気象病によって不快な症状が生じるケースが、かつてないペースで増加しているのです。
さて、「気象病? それって何?」と思われた方も多いかと思います。
気象病とは、天気の変動によって人体に生じる不快な症状を指します。
具体的には、頭痛・めまい・不眠が、気象病の症状のワースト3です。
地球温暖化によって気象変動が激しくなり、台風や豪雨の被害が各地で激しさを増しています。
同じように、その影響は人体にも及んでおり、今や日本人の10人に1人が気象病の症状を経験していると言われています。
特に受験生の場合は、思春期特有の不安定な自律神経と受験ストレスが脳内で化学反応を起こす形で、気象病の症状を生み出す場合が多いのです。
実際、受験生専門の心療内科クリニックで診療をしていると、ここ数年、検査や診察を行うと気象病が見つかるケースが増えてきました。
中には、気象病の症状によって密度の高い受験勉強ができなくなったり、試験で実力を発揮できなくなって、入試に落ちてしまうというかわいそうな受験生も少なくありません。
志望校への道のりは、ただでさえ厳しい戦いです。
その上、気象病があなたのパフォーマンスを妨げてはいけません。
しかし、受験生特有の気象病に関して、その本質を知らなければ解決策も見つけられません。
この記事では、気象病の原因と、それを軽減し、受験生の皆さんが最高のパフォーマンスを発揮できるようにするための対策をご紹介します。
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本郷赤門前クリニック
受験生に多い気象病とは?
受験生の皆さん。
あなたをたまに苦しめる、頭痛、めまい、そして不眠。
それが一体何なのか、考えたことはありますか?
長時間の勉強、不規則な生活、さらには試験へのプレッシャー・・・。
これら全てがその原因となっているかもしれません。
しかし、もしもあなたがこれらの要素を改善しようと努力しても、不快な症状が消えない場合、その原因は他にもあるかもしれません。
こうしたケースで、ぜひ、チェックを怠らないでいただきたいのが「気象病」。
「気象病」は天候の変化によって引き起こされる心身の不調を指す言葉で、あなたが思う以上に多くの人々がその影響を受けています。
なんと日本人の10人に1人、つまり1千万人以上の人々が気象病による影響を受けていると考えられています。
さらに、受験生の場合は、気象病を起こしやすい条件がそろっているため、発症率は一般の日本人よりもかなり高いと推定されています。
そして、その主な症状として挙げられるのが、頭痛、めまい、そして不眠なのです。
実は、この気象病を引き起こす最大の要因は、気温の変化よりも「気圧の変化」なのです。
気圧が下がると、例えば雨が降る前など、皆さんの祖父母が「関節が痛む」、「古傷がうずく」などと言うのを聞いたことはありませんか?
それはこの気象病が原因なのです。
そして、受験生の皆さんにとっては、この気象病が頭痛やめまい、不眠という形で現れるのです。
気象病は年齢や性別を問わず、どなたでも罹患する可能性がありますが、特に受験生の皆さんはなりやすいとされています。
そして、気象病を放置してしまうと、試験問題を解くために必要な思考力や集中力が低下し、これが入試における大きな障害となってしまうのです。
そんな事態を避けるためにも、皆さん自身が気象病を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
次の節では、気象病が生じるメカニズムについて詳しく説明していきます。
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驚くべき内耳の力
気圧を感じる第6のセンサー
では、なぜ気圧が下がるとめまいや頭痛が引き起こされるのでしょう?
この疑問に答えるためには、人間の知られざる感覚器官に目を向ける必要があります。
私たちは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を持つことは皆さんもご存知でしょう。
しかし、実は私たちの身体はこれに加え、気圧を感じるセンサーを持っているのです。
そのセンサーがあるのは、耳の奥、具体的には「内耳」と呼ばれる場所です。
「え?でも私、自分の内耳で気圧を感じたことないよ?」そう思ったあなた、それは当然です。
なぜなら、内耳は脳の意識の中枢と直接つながっていないからです。
つまり、「あ、今日の気圧は990ヘクトパスカルだな」と自覚することはありません。
しかし、その反面、内耳は私たちの平衡感覚を司る重要な役割も担っています。そ
のため、気圧が変化すると、そこに影響が出てめまいを感じることになるのです。
さらに驚くべきことに、気圧の下降は特に片頭痛を引き起こしやすいとされています。
片頭痛は、三叉神経が刺激を受けることで生じます。
この神経は内耳の近くを通っており、気圧の変化に敏感に反応します。
そして、その反応がこめかみ部分に痛みとして現れるのです。
このように、私たちが感じる頭痛やめまいは、予想外のところからやってくることがあるのです。
次の節では、この困りものの気象病がどうして受験生に多発するのか、その理由について詳しく見ていきましょう。
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受験生の脳と心は
邪馬台国の「卑弥呼タイプ」
受験生が気象病に多く罹る理由、これまで考えてみましたか?
その答えは、受験生の繊細なメンタルと脳内の過敏な反応性にあります。
古代から、人類は気圧の変化を感じ取る能力を持ってきました。
それは、自然災害、例えば台風の到来を察知し、生存を確保するための重要な能力でした。
しかし、すべての人が同じように気圧を感じるわけではありません。
感受性は個人によって大きく差があり、特に一部の人は過敏に反応する傾向があります。
その必要性を理解するために、遥かなる歴史の彼方に存在した邪馬台国の卑弥呼を思い出してみましょう。
この謎多き女王は、気圧変化に敏感な内耳を持ち、それを通じて気象災害を予知し、人心を掌握していたと考えられます。
これは卑弥呼に限ったことではなく、先史時代に活躍した世界各地のシャーマンと呼ばれる呪術師には、共通した資質だと言われています。
ここで、驚くべき事実が一つ。
特に難関校を目指す優秀な受験生の脳や心は、専門の検査を行うと、この「邪馬台国の卑弥呼タイプ」に類似性があると考えられるデータが見られることが多いのです。
その類似性とは、感覚情報の過敏な処理と反応によるものです。
長所も短所も、こうした受験生と卑弥呼には共通点があるのです。
長所とは、高度な直感や感受性です。
一方、短所とは、気圧の変化に敏感すぎて気象病になりやすいこと。
このような特性を理解し、受験生自身や保護者の皆様がうまく対策を練るために、次の節では、どうして優秀な受験生ほど気象病になりやすいのか、歴史上のある偉大な人物と対比しながら解説していきます。
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"卑弥呼タイプ"とは?
気象病に繋がるその特性
気象病は個々の体質によって影響を受けやすいとされています。
その中でも特に、メンタルの状態が気象病に影響を及ぼすことが明らかになってきています。
一体、どのような心の状態が気象病につながるのでしょうか?
① 不安になりやすい、何かと心配事が尽きない人
② 少しのことで眠れなくなる、不眠傾向にある人
③ 小さな事にも敏感に反応し、イライラしやすい人
これらの特性は、誰しもが持つ可能性があるものですが、受験生の間では特に共通して見られます。
特に難関校を目指し、一生懸命になって真面目に勉強している成績が優秀な受験生は、とりわけこの傾向が強く見られます。
これが気象病になりやすい理由となっているわけです。
また興味深いことに、この特性は古代のシャーマンや呪術師にも見られるものです。
文化人類学の研究によれば、彼らもまた、小さな環境の変化に敏感で、それによって気象災害を予知し、人々の尊敬を集めていたとされます。
そして、我々が知っている邪馬台国の卑弥呼も、この特性を持つ人物であったと考えられます。
卑弥呼が持つ敏感さと気象病に罹りやすさは、彼女が民を導く力を持つ理由であったのかもしれません。
したがって、「卑弥呼タイプ」は、このような特性を持つ受験生にとって長所の側面も大きいということを理解しておくべきです。
次の節では、この「卑弥呼タイプ」の特性を理解し、それに対する対策を提案します。
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"卑弥呼タイプ"の隠された力
受験生へのメリットを発見
現代の私たちが見ると、先ほどご紹介した「卑弥呼タイプ」の特性は負の側面に見えるかもしれません。
しかし、これらの特性は受験生にとって、意外な利点を持っています。
まず、心配性の人は、その慎重さが勉強に役立つのです。
その性格から、計画的に勉強を進め、丁寧に知識を積み重ねます。
その結果、彼らはしっかりとした学習成果を収め、成績は高い傾向にあります。
次に、敏感な性格の持ち主は、認知機能が高いとされています。
これは、物事を理解し、吸収する能力が高いということを意味します。
受験では、新しい情報を迅速に理解し、短期間で大量の知識を身につけることが求められます。
その点で、「卑弥呼タイプ」の受験生は大いに活躍できるのです。
気象病が難関校を目指す優秀な受験生に多いということも、このような受験勉強における利点を考えると、十分にうなづけることです。
しかし、これらの利点を最大限に活かすためには、自身の短所を理解し、上手に管理することが重要です。
特に、気象病のような症状が現れた場合には、その原因を理解し、適切な対策を立てることが求められます。
これらの短所をカバーし、長所を伸ばすことで、「卑弥呼タイプ」の受験生は、困難を乗り越えて成功する可能性を秘めているのです。
次の節では、この「卑弥呼タイプ」の受験生のための具体的な対策を提案します。
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手軽にできる気象病対策
耳たぶマッサージの力
次にお伝えしたいのが、誰でも簡単に試せる気象病の予防法です。
それは、耳たぶマッサージ。
血流を活発にすることで、内耳の働きを活性化し、気象病の予防に繋がります。
具体的には、自分の耳たぶを引っ張るのです。
ただし、ただ引っ張るだけではなく、左右に広げるように真横に引っ張ることがポイントです。
試しに今、実際にやってみてください。
耳の奥が心地よく感じませんか?
それは、耳の奥の血管が広がって血流が改善するからです。
この原理はシンプルで、血管の壁を適度に引き伸ばすことで血管が柔軟になり、その結果血液の循環が良くなるのです。
さらにこれを繰り返すことで、血管はさらに柔軟性を増し、血流がよりいっそう良くなります。
この方法のコツは、強すぎない、でもちょっと引っ張ってみると気持ちいいくらいの力加減で5秒間ほど耳たぶを引っ張ることです。
これを朝、昼、夜の1日3回実行すれば、特に気象病によるめまいを予防するのに効果的です。
また、耳たぶの後ろ、つまり頭蓋骨と顎の骨の間にある骨の無い部分に手を当ててみてください。
ここには血管、リンパ管、神経が通っています。
そこをマッサージすると、内耳の血流が改善します。
さらに、この部分を蒸しタオルで温めるのも、気象病を予防するのに効果的です。
こうした対策を積極的に行うことで、「卑弥呼タイプ」の受験生でも気象病を予防し、受験に集中できる体調を維持する一定の効果が期待できます。
是非、受験生の皆さんは、試してみてください。
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"卑弥呼タイプ"の受験生が合格!
最新の脳医学の活用法とは?
もちろん、気象病の症状がすでに強く出ている場合は、医療機関で専門の治療を受ける必要があります。
ただし、受験生が志望校への合格を勝ち取るには、気象病の症状を治療するだけでは不十分です。
気象病になる受験生は、脳と心が繊細で、受験ストレスに対して脆弱です。
そのため、たとえ気象病の症状が出なくなっても、メンタル面が不安定になり、脳の前頭前野という部分が機能不全を起こして、「受験うつ」や、そこまではいかなくても、それに類似したメンタルのトラブルと起こしやすいのです。
その場合は、読解力や記憶力といった脳の認知機能が低下するほか、集中力も悪化するため、気象病の症状は出なくても、入試に落ちてしまいます。
こうしたリスクを排除し、受験生の方が、どうしても志望校に合格したいという意思が強い場合は、私のクリニックの「最新脳医学治療(受験うつ)早期合格コース」をご検討ください。
脳への磁気刺激をはじめとした最新脳医学治療を通して前頭前野がバランスよく活動できるようになると同時に、扁桃体の暴走を止める効果が生じます。
その結果、メンタル面がタフになり、脳機能が高まるため、応用問題の得点力や読解力の向上が図れます。
これにより、気象病の症状にも効果があるとともに、志望校への合格を勝ち取るためにも大きな力を与える診療プログラムです。
以下の解説文もご一読いただければと思います。
磁気刺激治療(受験うつ)早期合格コースの中で特に重視しているのは、受験に特化した光トポグラフィー検査です。
脳の状態を可視化すると、成績を改善させる脳医学的な方法が明らかになります。
受験に特化した光トポグラフィー検査については、こちらのページをご参照ください。
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