雑念症とは?
Morbid Fear of Desultory Ideas
受験生の集中を阻む原因!
脳科学が示す合格への対策
✓ 雑念症( Morbid Fear of Desultory Ideas)とは、頭の中で余計な雑念にとらわれ、集中力を高められない心の病です。
✓ 脳が「受験うつ」の一歩手前の状態になっていることが多く、このままでは入試に落ちるかもしれないという恐怖感が強いと、雑念を払おうと思えば思うほど逆に雑念が膨張してしまいます。
✓ 勉強中に生じる雑念には、騒音や振動など身体の外側から刺激を受けて雑念が生じる「外的雑念」と、自分の脳の中だけで雑念が生じる「内的雑念」と二種類があります。
✓ 普段の勉強中に雑念で集中力が低下する癖がついてしまうと、緊張感の高まる入試の本番で雑念が暴走し、解答が不可能になる場合も多いので、早期の対策が必要です。
✓ 脳科学の研究により、簡単な方法で雑念をなくすことが可能です。具体的な方法をご紹介します。
東京大学本郷キャンパス赤門正面
本郷赤門前クリニック
雑念症( Morbid Fear of Desultory Ideas)とは、頭の中で余計な雑念にとらわれてしまって、集中力を高められない心の病です。
特に受験生の場合は、試験中に頭の中が絶念にとらわれてしまうと、問題を解くことができなくなり、致命的な失点につながってしまいます。
また、受験勉強をしているときも、雑念が浮かんでくると、勉強の効率が格段に低下して、学力を上げることができません。
「雑念症」とは、受験生にとって、入学試験に落ちてしまうことになる、とても危険なものなのです。
雑念症( Morbid Fear of Desultory Ideas)は、雑念恐怖症と訳さ場合もありますが、一般的な恐怖症(Phobia)とは、まったく異なります。
たとえば、高所恐怖症(Acrophobia)は、高い場所にいることに対する恐怖感が暴走するものです。
一方、閉所恐怖症(Claustrophobia)は、狭い場所にいることに対する恐怖感が暴走するものです。
いずれも、恐怖感が暴走することが、病気の中心です。
これに対し、雑念症は、雑念が怖いと言う意味ではありません。
たとえば、雑念で試験の問題が解けなくなるわけですが、そうすると、試験の点数が悪くなるので、それが怖いと感じるわけです。
だから、雑念を振り払おうとするわけですが、のちほど説明しますが、脳内には、雑念を振り払おうと思えば思うほど、焦ってしまって、余計に雑念が深まる仕組みが内蔵されているのです。
そこに恐怖感が加わると、逆に雑念は強力に脳を支配することになります。
いずれも、発病に恐怖が関わっているという点では共通していますが、医学的には、中身はまったく異なります。
試験問題を解いたり、受験勉強を行うに当たり、支障になる雑念には、「外的雑念」と「内的雑念」の二種類があります。
「外的雑念」とは、騒音や振動など、身体の外側から刺激を受け、それによって雑念が生じるものです。
例えば、試験を受けているときに、隣の人が答案用紙に記入するカリカリという音を聞くと、「ライバルたちは、順調に解けているようだ」と考えてしまって、焦った経験がありませんか。
これは、典型的な「外的雑念」です。
一方、「内的雑念」とは、純粋に自分の脳の中だけで雑念が生じる場合を指します。
たとえば、勉強しているときに、昔の思い出がよみがえるなど、勉強とはまったく関係のない雑念がわいてくることがありますが、これが「内的雑念」です。
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勉強中はもちろん、試験を受けているときに雑念が生じるのは、受験生にとって、合格を阻む大きな障害になります。
だから、雑念を払おうと考えるのは、当然、必要なことです。
ただし、脳内で疲労がたまって「受験うつ」の一歩手前の状態になっていたり、このままでは入試に落ちるかもしれないという恐怖感があると、脳内で雑念を払おうと思えば思うほど、逆に、脳内で雑念が膨張してしまいます。
私たちの脳は、オデコのあたりにある前頭前野が理性を生み出す中枢の役割を担っており、脳全体のコントロールセンターになっています。
しかし、この働きが低下してしまうと、自分の意志では脳全体の制御が効かなくなり、雑念も暴走してしますのです。
もちろん、学校の授業中や、一人で勉強しているときに、たまに雑念がわいてくるといった程度なら、どなたにも起こりうることです。
でも、この程度であっても、受験生の場合は、勉強の効率が低下するので放置してはいけません。
さらに、受験生にとって重要なのは、普段の勉強中に、雑念によって集中力が低下する癖がついてしまうと、入試の本番で危険な落とし穴に陥ってしまうということです。
普段の勉強中は、さほど緊張していないので、脳内の前頭前野のコントロールが効くため、多少、雑念が生じるといった程度に抑えられているのです。
しかし、入試の本番では、緊張感は普段とは比較にならないほど高まります。
そのため、前頭前野の制御機能が保てなくなり、雑念が数倍、数十倍になって膨張してしまうのです。
つまり、普段の勉強中に、多少なりとも雑念が出ていると、入試の本番で「雑念症」を発症してしまい、脳が暴走状態になる危険性があるわけです。
受験生は、常日頃から、その芽を断っておきましょう。
雑念を封じ込めるには、「インターバル音読」という方法を実践するが一番です。
脳内の言語中枢は、一つの情報しか処理できません。
だから、音読をしているときは雑念が強制的に中断されます。
この脳の性質を利用し、勉強中に雑念が生じたら、即座に音読を始めて封じ込めましょう。
このとき、立ち上がり、下腹部に力を入れて大きな声で音読すると、さらにこの効果は高まります。
しかし、音読にも欠点があります。
それは、読むスピードが、黙読に比べ圧倒的に遅くなることです。
人にもよりますが、同じ文章を読むのに平均2.5倍の時間がかかってしまいます。
また、読みながら内容を深く考察する能力も音読によって低下します。
だから、理解を深めるタイプの勉強には音読は不向きです。
このため、音読によって集中力が回復したら、速やかに黙読に戻すほうが、受験勉強ははかどります。
ただし、黙読に戻すと、すぐに雑念がよみがえってくる場合が大半です。
そうしたら、また、音読に切り替えましょう。
こうして、音読⇒黙読⇒音読⇒黙読⇒・・・を繰り返すのが、「インターバル音読」です。
脳に異常がなければ、通常、何度かこれを繰り返すと、黙読に戻しても、もう雑念は生じなくなります。
ただし、「受験うつ」、あるいは、その予備群になっている場合は、「インターバル音読」をしても、雑念は消えません。
この場合、合格を勝ち取るためには、早期に専門の治療を受けることが不可欠です。
私のクリニックでは、2020年10月より、これまでの診療プログラムを一部見直し、「5つの特別診療」をスタートいたしました。
「雑念恐怖症」については、その中の「①集中力特別診療」の中で、光トポグラフィー検査のデータなどを見極めた上で、脳の状態を正常化させ、入試本番での集中力アップと得点力アップを図っています。
「インターバル音読」をしても雑念が消えない場合は、ぜひ、こちらをお受けいただくことをおすすめします。
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受験生に「雑念症」の症状が現れた場合、「受験うつ」を併発していることが多いので注意が必要です。
合格を勝ち取るためには、むしろ「受験うつ」のほうが、より深刻なダメージを与えます。
その症状の一つとして、雑念が現れているというケースも少なくないのです。
雑念は「受験うつ」のSOSサインかもしれないということは、必ず、頭の片隅に置いておいてください。
「受験うつ」に陥った場合、受験生本人が気づいて適切な治療を受けるというのは、現実には簡単なことではありません。
だからこそ、受験生の親御様が気づいてあげることが、とりわけ大事です。
受験生の親御様には、以下の「親が判定!受験ストレスチェック項目が役立ちます。
また、受験生本人も、セルフチェックできます。
何らかの症状が出ている場合は、今すぐチェックしてください。
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「受験生に対するカウンセリング」、または「親子に対するカウンセリング」が基本ですが、
ご希望により「親のみのカウンセリング」も行っています。
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