【このページの要点】
・母親が原因となる「母原性の受験うつ」が急増している!
・母親がかけた言葉が、子どもの自己愛を膨らませてしまう!
・自己愛は、その場では心地よいが、やがてイライラが子どもの脳で暴走する!
・現実と虚像のはざまで「受験うつ」を発症し、合格できなくなる子どもが続出している!
・脳科学とメンタル医学の治療で早期に回復できるので、あきらめないでほしい!
・・・・私は、受験生専門の心療内科クリニックで、日々、親子カウンセリングを行っています。
親子の関係をじっくり分析すると、母親に才能を誉められることによって、子どもが受験うつになっていくプロセスが、手に取るようにわかります。
母親は成績表を私に見せながら、「この子は小さい頃から国語の才能があり、こんな点数になるわけないんです」と涙ながらに訴えます。
確かに、多くの場合、受験うつを発症してから成績が低下しているのは事実です。
しかし、それ以前の成績を見ても、母親が言うほど良い点数でないケースが大半なのです。
私がカウンセリングでそのことを指摘すると、
「この時期は、部活が忙しかったんです・・・」
「この時期は、家庭がゴタゴタしていたんです・・・」などと、
一つ一つ母親が理由を挙げます。
そうした突発的な事情がなければ、もっといい点数が取れていたはずだと、一生懸命、主張するのです。
もちろん、こうした母親を非難する気持ちは私には全くありません。
まちがいなく、我が子に対する深い愛情の結果です。
このような思いに至るということは、心を扱う医者として、よく理解しているつもりです。
しかし、こうした母親の言葉の一つ一つが、子どもの自己愛をさらに膨らませてしまいます。
それによって、子どもの脳の中で、「受験うつ」の火種を大きくしているのも事実なのです。
親子カウンセリングでは、母親が話しているときも、隣で話を聞いているお子さんの表情を、注意深く観察するよう心がけています。
そうしていると、コミュニケーションが与える影響の大きさが垣間見えてくるのです。
母親が子どもの才能を誇張するたびに、子どもはどこか周囲を見下すような表情を浮かべます。
ほんの少しではありますが、優越感に酔いしれている様子が見て取れるのです。
その瞬間だけは、子どもの脳が自己愛が満たされ、なんとも心地よいのでしょう。
しかし、見逃してはいけないのは、ストレスを感じている兆候も、同時に現れるということです。
子どもは貧乏ゆすりをしたり、爪や髪をいじったり・・・。
普通に考えれば、優越感に酔いしれているとき、このような仕草は行わないはずです。
それは、なぜなのでしょうか。
原因は、母親の言葉を通して、虚像に満ちた観念が強くなるからです。
子どもの脳は、模擬テストで、とんでもなく良い点数を取るのが自分の本来あるべき状態なのに・・・という夢の世界が、あたかも現実であるかのような錯覚を持ってしまいます。
でも、突きつけられているのは、平凡な点数しか取れない・・・。
そんな現状を受け入れることができないので、苛立ちが高まるわけです。
このようにして受験うつの症状は、母親が子どもの才能を口にするたびに増幅されていきます。
そして、長い月日をかけ、ストレスと矛盾が脳内に蓄積されていくのです。
それが、ある日、成績の急降下・イライラの爆発・集中力の病的な低下といった「受験うつ」のマグマとして吹き出してしまうわけです。
ただし、この場合、お子さんの成績の悪化は、根本的に学力が低下したためではありません。
脳が機能不全を起こしているだけです。
ですから、脳科学とメンタル医学の力で、脳のコンディションを元に戻してあげれば、成績も急回復してくれるわけです。
「受験うつ」という検査結果をお伝えすると、受験生も母親も、がっくり肩を落とされます。
でも、私は、いつも、「良かったですね」と、声をかけます。
なぜなら、学力が低いのなら、短期間でも、どうしようもないことです。
でも、脳機能だったら、磁気刺激治療やCBT治療で、短期間でも急回復させることができるからです。・・・・
受験ストレスは、メンタル面の不安定さを親子で増幅し、不合格に至るケースが少なくなりません。
これを防ぐため、弊院の「磁気刺激治療(受験うつ)早期合格コース」では、親子カウンセリングを重視しています。
「磁気刺激治療(受験うつ)早期合格コース」のご案内 ⇒ こちら!