受験生の風邪が続く本当の理由とは?
受験ストレスのSOSサインと合格への対処法
受験生が、やたらと風邪を引きやすくなる・・・。
いったん風邪をひいたら、いつまでもダラダラと症状が続き、なかなかスキッと治らない・・・。
受験生がこのような状態になったら、その本当の理由は「受験うつ」かもしれないので注意が必要です。
風邪気味は脳のSOSサインなのです。
身体的な症状とメンタル面の症状は、全く別物だと思っている人が多いようです。
でも、それは、医学的には間違いです。
脳内で受験ストレスがある限界を越えると、風邪を引きやすくなったり、風邪が治りにくくなるというのは、人体によく起こる現象です。
受験生はもちろん、受験生の親御様も、安易に単なる風邪だと決めつけず、脳が発するSOSサインとして受け取っていただきたいです。
受験生が志望校に合格するためには、どう対処すればいいのか?
どのような場合に「受験うつ」の危険性があるのか?
成績を改善させるために効果的な方法とは?
受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と知識をもとに、志望校への合格への道標をご紹介していきたいと思います。
東京大学本郷キャンパス赤門正面
本郷赤門前クリニック
受験生のような若い世代であれば、風邪を引いて発熱するようなことがあっても、翌日にはかなり回復し、3日くらいで元に戻る場合が多いものです。
これに対し、微熱やごく軽い倦怠感などの風邪気味程度の軽い症状が、1週間以上にもわたって、ダラダラと続いてしまうことがあります。
これは、「受験うつ」に陥った方に見られる症状の一つとして典型的なものです。
また、やっと風邪気味が治ったと思ったら、また風邪気味がぶり返す・・・。
こうした慢性化しやすいという特徴も、受験ストレスでよくみられることなのです。
中高年になると、細菌性の風邪が増えてきます。
しかし、受験生の世代では、原因となる病原体は、ライノウイルス・アデノウイルス・コロナウイルス(新型コロナではなく従来からある普通の風邪の原因ウイルス)など、ほぼすべてウイルスです。
これに対し、若い体内で免疫力が正常に働ければ、すぐに治るのが通常です。
ところが、「受験うつ」や、その一歩手前の状態の受験ストレスによって、ストレスホルモンのコルチゾールが免疫力を抑え込もうとします。
だから、いつまでも風邪が治らなかったり、一度治っても、また風邪を引いてしまうという現象が起きるのです。
でも、これは、AIDS(後天性免疫不全症候群)のような完全に免疫力を壊滅させるというものではありません。
あくまでも受験ストレスによる免疫力の低下は限定的です。
このため、38度を超える高熱がいつまでも続くというようなものではなく、微熱が続いたり、体温が平熱に戻っても、ごく軽い倦怠感がいつまでも残るという症状が出るわけです。
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受験うつや受験ストレスが原因で風邪の症状が生じる場合、メンタル面の状態の変化が、風邪の症状に連動する形で悪化する場合が少なくありません。
模擬テストの成績が思っていた以上に良かった・・・など、心理的にポジティブになることがあると、微熱が引き、身体的にも元気になる・・・。
逆に、模擬テストがE判定だった・・・などによって、ネガティブなメンタル状態になると、発熱がひどくなる・・・。
こうしたメンタル面に影響を与えるエピソードと風邪の症状が連動することもあるのです。
この場合は、受験うつや受験ストレスが、風邪気味の続く原因になっていることは、疑いようがありません。
風邪気味といった程度であっても、体調の不良は、受験にもマイナスに作用するのは言うまでもありません。
ただし、志望校への合格を勝ち取る上で、本当に怖いのは、免疫力の低下をもたらす「受験うつ」や受験ストレスの本体のほうです。
ストレスホルモンのコルチゾールが免疫力の低下をもたらす程度にまで増加すると、程度の差については個人差があるものの、思考力を生み出す前頭前野には悪影響が出ていないということは、脳医学的にまずありえないことです。
また、コルチゾールが長期間にわたって増加していると、記憶力を生み出す海馬の新生細胞の数が減少します。
さらに、一つ一つの新生細胞が持つ樹状突起という部分の数もすくなくなってしまいます。
その結果、記憶力は、ほぼ確実に低下してしまいます。
つまり、受験うつや受験ストレスによる風邪気味の長期化を放置しておくと、脳のおける入試の得点力そのものが瓦解してしまうわけです。
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このように、志望校への合格を勝ち取るためには、受験生本人は自分自身の受験ストレスの状態をよく知っておいた上で、適切な対処が必要です。
また、受験生だけでは心もとないので、ぜひ、親御様もアシストをしてたげていただきたいです。
受験生がダラダラと長期間にわたって風邪の症状が引かない場合、ご本人やご家族が気づかないだけで、受験ストレスに関する他の症状も出ている場合があります。
以下は、受験ストレスによって生じる実に様々な症状を、3ちうに分類して一覧表にしたものです。
・脳の認知機能に表れる症状
・心理面の症状
・身体面の症状
【脳の認知機能に表れる症状】 1. 集中力の低下 2. 記憶力の低下 3. 思考の柔軟性の低下 4. 判断力の低下 5. レスポンスの遅れ 6. 知覚の歪み
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1. 不安感と心配 2. 自己肯定感の低下 3. 希望や意欲の減退 4. 情緒の不安定さ 5. 対人関係の負担感 6. 焦燥感や不安感 7. 自己評価の厳しさ 8. 心身の疲労感 9. 緊張やパニック症状 10.自己孤立感や孤独感
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1. 疲労感と倦怠感 2. 頭痛やめまい 3. 睡眠障害 4. 食欲の変化 5. 免疫力の低下 6. 筋肉の緊張や痛み 7. 消化器の不調 8. 心拍数の増加
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風邪が長引くというのは、このうち、身体面の症状の「免疫力の低下」に該当しますが、ほかにも当てはまる症状がある場合は、受験ストレスについて注意が必要です。
受験ストレスについては、以下のページで詳細に解説しています。
まずは、こちらをご一読いただき、受験ストレスの状態を正確に把握しておくことをおすすめします。
受験ストレスの状態を見極めるために、ぜひとも受けていただきたいのが、受験に特化した光トポグラフィー検査です。
脳の状態を可視化することで、脳で何が起きているから受験ストレスの症状が生じているのか、科学的に突き止めることができます。
さらに、成績を改善させる脳医学的な方法も明らかになるので、受験生が志望校合格を実現するには、とても役立つ検査です。
受験に特化した光トポグラフィー検査については、こちらのページをご参照ください。
受験に特化した光トポグラフィー検査の結果、「受験うつ」「受験無気力症候群」「受験燃え尽き症候群」などが見つかった場合は、磁気のパルスで脳の働きを高める「磁気刺激治療」を行うと、脳内の扁桃体と呼ばれる部分の暴走を抑えることで、学力を早期に回復さえることが可能です。
さらに、磁気のパルスの作用で、思考力を働かせるのに不可欠な脳内のワーキングメモリーという機能が高まるため、試験を受けた時の得点能力をアップさせることができます。
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メンタル面でデリケートな受験生の方は、ぜひ、万全の準備をして入試に臨んでください。
「最新脳医学治療(受験うつ)早期合格コース」については、以下のフォームからお気軽にご案内を請求していただきたいと思います。
ご案内メールの請求と受診のお申し込み
受験の燃え尽き症候群については、こちらのページでも詳しく解説しています。
あわせてご参照ください。